Talk 2017/04/24 12:00

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人工知能(AI) VS 人間! 囲碁が人間の「最後の砦」となったワケ

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photo by the Health Blog

2016年末、人気囲碁漫画『ヒカルの碁』に登場するキャラクター「サイ」が現れたとネット上で騒がれた出来事があった。「サイ」とは藤原佐為のことで、平安時代の天才囲碁棋士だ。

サイが現れたのは、囲碁サイトの「東洋囲碁」。そこに突如現れた謎のアカウント「Master」がとんでもない強さだったためにそんな噂が飛び交ったのである。

実は、この「Master」の正体はグーグル社が開発した囲碁用AI。この情報をグーグルが公表した2017年1月15日の時点で、世界のトッププロ相手に60連勝。もはや敵う相手はいないという。

人間とAIの戦いの歴史

2016年はAI(人工知能)と人間の関係において、歴史的な年だったかもしれない。

チェス、将棋などのボードゲームにおいて、人間とAIの戦いの中で「最後の砦」と言われていた囲碁でも、AIが世界トップレベルの棋士を打ち負かしてしまったからだ。

「Master」が現れる前の同年3月には、何度も世界優勝を果たしたプロの囲碁棋士がAIとの戦いに1勝4敗で敗戦した。

これまで人間がボードゲームでAIと対戦してきた歴史は長い。最初に研究が進められたのはチェスだった。

AIの研究にチェスが注目され始めたのは、1950年代初頭。初期コンピュータ開発の第一人者、アラン・チューリングが活躍していた頃だ。

そして1967年にチェス用AIが初めて大会に参加し、約20年後の1988年、ついに人間の世界チャンピオンに勝利した。

一方で、将棋用AIの研究が進んだのは1970年代。将棋は日本で親しまれてきたゲームのため、研究の場は主に日本やアジアにとどまった。そのためAIチェスに比べて進歩が緩やかであったといえる。

将棋用AIが人間に勝利したといわれているのは、2013年の将棋電王戦。実は今でも「人間は将棋用AIに勝てないのか」という問いには諸説ある。しかし、「トッププロ棋士に勝つコンピュータ将棋を開発するという目標は達成した」として情報処理学会が将棋用AIの開発を終了したところをみると、事実上人間を上回ったと考えていいだろう。

なぜ囲碁が「最後の砦」となったのか

チェスや将棋と比べて、囲碁用AIが発展したのはつい最近だ。

2015年に囲碁用AI「AlphaGo」が初めて人間のプロ棋士に勝利。そして翌年3月に世界大会で優勝した棋士にも勝利し、囲碁用AIがついに人間を超えたといわれるようになった。

しかしなぜ、囲碁用AIの発展が遅れたのだろうか?人間 VS AIの大会「電聖戦」を含むUEC杯コンピュータ囲碁大会の運営者はこのように説明する。

「ゲームを題材にした研究の中で、コンピュータ囲碁の開発は特に難しいとされてきました。広大な盤面による合法手の多さと、説明の難しい石の強弱や死活などの複雑な局面評価は、様々なプログラム開発の試みを拒絶し続けてきました。それゆえ、最後の砦とも呼ばれてきました」

囲碁のルールや複雑な手法が、AIの発展を遅らせてきたのだ。こうして考えると、囲碁はボードゲームの中でも"人間らしい"ゲームなのかもしれない。

次のAI研究は、「人狼ゲーム」?!

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photo by nidan

チェス、将棋、囲碁でのAI研究は一つの区切りを迎えようとしている。

「人間に勝利する」という目標が実現可能となった今、次は何を目指すのだろうか?

囲碁用AIでは、次は「対戦して楽しい、対戦してためになる」という方向にシフトするという方針が打ち出されている。

また、将棋用AIなどでは、他分野で応用しにくいという課題も出ている。膨大なデータを元に最適な一手を選び出すことはできるが、それは処理能力の進歩であり「人間的な知性」に近づいたとはいえない。

こうした中で、将棋や囲碁以外でAI研究の対象として注目を集めているゲームが「人狼ゲーム」だ。人狼ゲームは複数人のプレイヤー同士で相手の嘘を見極めるエキサイティングなゲーム。2015年にはすでにAI同士の大会「人狼知能大会」が開催されている。

心理戦となるこのゲームで、AIはどのような進化を遂げるのだろうか。

AIの研究対象となり、あらためてゲームの奥深さが再認識された囲碁。世界でも「IGO」として普及し、特にヨーロッパで競技者が増えている。かのアルベルト・アインシュタインも囲碁を嗜んでいたという。また将棋と並んで日本らしいボードゲームと思う人も多いかもしれないが、実は世界ランキング上位はほとんど中国人と韓国人で占められている。

4月に中国と日本の若手棋士の注目の一戦「第3回 日中戦」を放送。最年少プロ入り記録をもつ20歳の中国人棋士ビ・イクティと、竜星戦の最年少優勝者で19歳の日本人棋士:一力遼(いちりきりょう)がどんな戦いを見せるのか乞うご期待!

Writer:Moe Sasaki

スカパー!番組放送情報

[生]第3回 日中竜星戦JAPAN2017~第1部 藤沢里菜女流本因坊 vs AI~

放送日時 2017年4月29日 (土) 13:00~15:00
チャンネル BSスカパー! (BS241/プレミアムサービス579)

第3回日中竜星戦JAPAN2017(生放送)

放送日時 2017年4月29日 (土) 16:00~18:30
チャンネル 囲碁・将棋チャンネル (CS363/プレミアムサービス521)

第5回 電聖戦

放送日時 2017年5月28日 (日) 20:00~22:00
チャンネル 囲碁・将棋チャンネル (CS363/プレミアムサービス521)

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※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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